lalala sunshine

〜慶應文学部を通信教育過程で卒業しました〜

もし再度通信大学生になるなら

マイケル・ジャクソン裁判 あなたは彼を裁けますか? (P‐Vine BOOKS)
ほぼ一気読み。。。

ただいまマイブームのジャクソン氏。毎日通勤時には音楽聴いて、暇さえあれば動画見てという感じですが。。。その音楽やパフォーマンスに魅せられれば魅せられるほど、一体本当はどんな人だったのだろうと、その人となりが気になり始めた。そして書籍数冊読了後にたどり着いたのが同書。私はずっと自分自身の人生と格闘してきたので、自分の人生に起こること以外にはかなり無頓着。正直、有名人が何をしようとあまり関係ないと思っている。当然ながらタブロイド的な、有名人の交際、結婚、離婚、不倫etc.といったものは私の人生には全く関係ないので、そういった記事を深々と読むこともない。テレビとかネットとかで話題になっていて見かけることはあるけれど、基本的に「ふーん」という程度。だから、MJの裁判とかもへぇー?程度というのが当時の私の反応だったと思う。

でも知りたくなったらとにかく調べるのが通信大学生。いや、それ以前に知りたくなったら書籍荒らしをするのは私の常か。で、この本。原題にある“conspiracy”って一瞬びっくりすんですけどー!でも読んでみるとこれほど的確な形容はないよなと思った。だってホントそのまんまなんですよね。まさに陰謀。根っからの善人が他人に与え続けて、恩を仇で返されてしまったという。日本人的な感覚からすると、実際に陰謀にかかわった人々、そして土足で人のプライバシーに踏み込むメディア、捜査官などなどについて、とにかく理解に苦しむ。あなたたちカトリックだの何だのにのっとって生活してるんじゃないの?それなのになんでそんなことができるの?というのが正直な感想。西洋では性悪説があたりまえというけど、これはねぇ。。。そのほうが無難だよねって思う。

著者はもともとマイケル批判派だったそうだ。それがめぐりめぐって援護にまわる、というか、罪の償いの意味もあってこの本を書いたんじゃないかなぁ。。。同書は基本的に裁判記録を時系列でたどったものなんだけど、読み進めるとつくづく、素人の私でも、検察側の主張に無理があるよなぁと思える。私怨?妬み?それとも人種差別?なんだかわかんないけど、無理やり合わないつじつまを合わせようとしているのがはっきり見て取れる。また、彼を陥れようとしていた人々全てが、多かれ少なかれ金の亡者であったというのは想像に難しくない。そんな中でMJの潔白を確信して彼の援護に回ったメゼロウ弁護士は、ほんとにすばらしいと思う。実直で自分の信念に基づいて行動する。子供の頃あこがれた大草原の小さな家に出てくるお父さんみたいな感じだなぁとかふと思ったり。

そんなことを感じながら読んでいたけれど、今回、アメリカの裁判ってある意味すごいなって思った。MJは明らかに冤罪、濡れ衣をきせられてしまっていたけど、裁判自体は(有名人の裁判だからかどうか知らないけど)無理やりこじつけても白を黒と言って言いくるめたほうが勝ちみたいな部分があるのかなぁと。もちろんそんな単純なものじゃないのはわかってるけど。でももしまた通信大学生をやるなら、アメリカの司法制度の勉強とかしてみたいなーとか思った。

それにしても、MJはほんとに純粋に優しい心の持ち主だったのだということが良く分かった。だからきれいな歌も作れるんだなぁ。。。いつかアメリカに行く際には、ぜひお墓をたずねてきれいな歌のお礼をしたいな♪( ´▽`)