lalala sunshine

〜慶應文学部を通信教育過程で卒業しました〜

ディアスポラたち

私の本棚にある書籍って、大学に入学する前に買ったものが多い。分野的には、英語とか語学系か西洋史系の書籍、あるいは新書系が多いですね。まんがもありますけどwそして、今回、西洋史特殊Iを履修する際に大学のシラバスに書かれていた参考文献の一つが、所持しながらもずーっと読めずに本棚に置かれていた一冊でした。大学に入学してからはまったく手が付けられない状態になってしまったので、科目履修の名目のもとにやっと読み倒すことができました。
ユダヤ人とローマ帝国』(大澤武男:講談社現代新書

ユダヤ人とローマ帝国 (講談社現代新書)

いや、とにかくユダヤ人がなんでこんなに忌み嫌われてしまったのか。読んでいてなんだか気の毒になりました。というより、20世紀には大量虐殺があったので、気の毒というレベルでは片づけられないのだけれど。。。(>_<)

確かにこの書籍を読んでいる限り、ユダヤ民族は、ある意味の狡猾さっていうのも持ち合わせているように見えるし、ユダヤ民族外に対しての非協調性みたいな側面を垣間見ることができます。ユダヤ民族としての誇りからか、選民意識も強い。ただそれは自分たちが信じる宗教への忠誠心ゆえのことであり、とにかくユダヤ教が守られるなら、発展できるなら何でもする。だからローマ帝国ユダヤ教に対して特別扱いをしていた際はずっとローマの傘下にいたし、逆に、ユダヤ撲滅みたいな皇帝に対しては、どう見ても負け戦になるのに隆起してしまうわけです。

よく知られているように、結局はユダヤ教から派生してキリスト教が生まれてくるわけですが、彼らを徹底的に「悪」に仕立てようとして、そして実際その後1900年にわたって祖国に住むことが出来ない民族(ディアスポラ)にしてしまったのは、当時は亜流だったキリスト教の策略みたいに思えてしまいます。

実は私、昔はイエス・キリストは神話だと思ってたくらいそういうことに無知なんですが、この本を読んで、イエス・キリストが実はローマ式に十字架にかけられて処刑されたことを初めて知りました。啓蒙しようとこころみることで処刑されてしまうなんて。。。あ、勧誘かな?w

極東に住む私にはあまりにはるかかなたのことではありますが、イスラエル問題だけじゃなくて世界の事情を知るためにも、折を見て関連書籍を読んでみたいですねー。