lalala sunshine

〜慶應文学部を通信教育過程で卒業しました〜

嗚呼アメリカ!

いつものように大学の専攻とはあまり関係がないのですが、アメリカ関連の新書が結構面白かったので、今回は同国の肥満について書いてみたいと思います。ハァーイ!L(´▽`L ) ま、以前記事にするともいっていたし。ふふっ。

肥満というと、短絡的ですが、「カロリーの高いもの(=おいしいもの)をたくさん食べ、しかも運動量が足りない→太る」という図式が頭に浮かびます。まぁ、食費にそれだけお金をかけられるってことはそれなりに裕福だということだろうし、ゆえに、国民の6割が肥満、または肥満気味といわれるアメリカの話は(同国の食文化も併せて)「ただ単に裕福で食べすぎているから」ゆえの結果だと思っていました。もちろん個人の趣味・嗜好にもよるけれど、世界1位のGDPを誇り工業先進国のトップを走るお国なのだから、食べ物にお金をかけたかったらそれなりにかけられるだろう。だから、不法移民でもない限り、きちんとご飯が食べられないなんてことはまったく想像ができなかった。ところが以下の現地報告を読む限り、同国に貧困からくる肥満が横行しているらしいのです。ぉお!!(゚ロ゚屮)屮
ちなみに、この表紙の人見ると、異様な肥り方にめちゃびびりますが、遺伝子系の知識が豊富な方のお話によれば、日本人はこの様な肥り方はしないそう。(*´ο`*)=3 というか、そこまで行くまでに亡くなってしまうとか。(@Д@;
アメリカ人はなぜ肥るのか (日経プレミアシリーズ) 『アメリカ人はなぜ肥るのか (日経プレミアシリーズ)』
ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書) 『ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書)』

どちらも内容的には、アメリカ社会の内部についての話です。同国に横行する肥満は主に貧困層に蔓延しており、ワーキング・プアに代表されるような低賃金・長時間労働、また「フード・デザート」とよばれる新鮮な食品を買うお店が近隣に見当たらないという恐ろしい環境により、きちんとした料理を作って食べられないことが、肥満の主な原因のようです。野菜や果物などを買うより、マクドナルドに代表されるいわゆる「ファースト・フード」を購入して食べた方が食費がかからない。彼らには、いわゆるQOLは全くの論外みたいな話ですよね・・・。

子供の肥満も多い。公立学校の給食は、予算削減により新鮮な野菜や果物を使った料理を作ることができず、マカロニ・チーズやピザなどの脂質や炭水化物に偏った食事を出さざるを得ない。それに加えて、学校側は少しでも収入を増やすために、飲料メーカーの砂糖がたっぷり入ったソフトドリンクの自動販売機を構内に置くことを許可してしまうし、子供たちもそれを喜んで購入してしまう。取り込むカロリーが多くても消費カロリーも多ければ相殺されるけど、治安が悪いから外で遊べずに室内にこもってテレビやゲームで遊ぶことになり、運動量はまったく足りていない。もうまさに、"vicious circle"という言葉がぴったりと当てはまる状態です。

日本も格差社会になってきていますが、本家アメリカはものすごいんですね。
こういう調査結果もありました。賃金・給与格差の国際比較
肥満の陰に格差あり。昔は想像もしなかったことが現実に起こっています。もちろん、貧困から食べられずに餓死していくという悲しい現実も、いまだアジアやアフリカには見られます。わが国も含め、社会は、そして、世界はどうなっていくのか。社会的な力を持たない人間が考えてもしょうがないのかもしれませんが、なんだか色々考えてしまいます・・・。