lalala sunshine

〜慶應文学部を通信教育過程で卒業しました〜

Royal Weddingによせて

昭和の日(昔はみどりの日だったと思うんだけど)にあたる4月29日、海の彼方の英国で、ウイリアム王子とキャサリンさんの結婚式があった(*゚▽゚)ノ★+☆【祝】☆+★ヾ(゚▽゚*)。ネット等の情報では、二人は大学時代に知り合った友人同士であるという。血筋を重んずる王家において、まったくの一般人であるキャサリンさんと大学時代の友情を愛情に育てて至った結婚は、我々一般人にとってとても微笑ましい姿と写る。今でも階級制度が残る英国であるが、ほんの一昔前でさえ、このような結婚は、いわゆる貴賤結婚とみなされただろう。そういう意味では、このような純粋にお互いを思いあった結果としての結婚が上流階級の人々に受け入れられている(だろう)現代は、今までにないような自由な時代であるともいえるのかもしれない。

歴史を見ると、貴族、とりわけ王族の結婚と言うのは、領地や国家間の覇権と言ったさまざまな事柄が絡んでいた。たとえば、英国女王:エリザベス1世は、父:ヘンリー8世が無理やり先妻と離婚の上に再婚を果たした、先妻の侍女:アン・ブーリンとの間の子どもである。ヘンリー8世は6人もの妻を持ったが、唯一設けた男子はエドワード6世のみ。頼りのエドワード6世は13才のときにアリストテレスの著作をギリシャ語で読めるほど頭の良い少年であったにも関わらず、早世してしまう。王位継承順序から、先妻の子:メアリー(カクテル:ブラディ・メアリーの方ですね(^○^))が即位するものの、結局長期的な統治にはいたらず、王冠はエリザベスの下に輝くことになる。ヘンリー8世は女性では国家を統治する能力に欠けると思っていたが、皮肉にも自らの残した娘がその後40年以上イングランドを統治し、当時は小国であった英国を"大英帝国"へと導いていくことになるのである。そして、各国の王子などから求婚がやまなかったエリザベスが生涯独身を通したのは、一説によれば、領地や覇権問題といった事柄を考慮しての選択であったのだろうと言われている。

逆に結婚によって領地を広げていったのが、かのハプスブルク家である。今でも舞台などで、「戦争は他国に任せておけばよい。幸運なオーストリアよ、汝は結婚せよ。」という台詞がうたわれるほどだ。18世紀、女帝:マリア・テレジアは、敵対するフランスに自らの娘:マリア・アントニア(仏名:マリー・アントワネット)を輿入れさせ、関係の改善を図った。潤沢な資金や土地を有する貴族同士が結婚すれば、資産は増える。統治する土地が広がれば、覇権の能力も上がるということだろう。貴族とは大変なものである。

何はともあれ、ウイリアム王子とキャサリン妃には、ダイアナ妃の分まで幸せになってもらいたいものである。そして、様々な思惑が絡まない結婚が許される一般庶民に生まれてよかったとつくづく思うのであるo(*^▽^*)oエヘヘ!