lalala sunshine

〜慶應文学部を通信教育過程で卒業しました〜

ヴィクトル・ユゴー(Victor Hugo)を考える『19世紀のフランス文学Ⅰ』より

『19世紀のフランス文学I』、去年10月に試験を受けようと申請して勉強できずに受験辞退した科目です。この科目はヴィクトル・ユゴーの『レ・ミゼラブル』が好きということでやることにしたんですが、レポート課題は見事に違うものでした・・・。まぁ、今回はちゃんと勉強して試験を受けるつもりです!とはいえ『レ・ミゼラブル』を読んだのはごく最近でして、わたしにとっての"レミゼ"はミュージカルが始まりです。読書は趣味だけどノンフィクション派なので、恥ずかしい話、知らない文学は多いのです・・・ρ(-.-、)。

それにしても、タイトルが悲しすぎます・・・"Les Misérables"、英語にしたら"The Miserables"、英語の"the+形容詞"は、日本語にしたら"〜の人々"・・・つまり、"不幸な人々"じゃないですか!!(あんまり良い訳ではないですけどお許しあれ)ロンドン留学中、いつも劇場のでっかい看板を横目にその前を通り過ぎていましたが、どーんと落ち込みそうで、タイトルだけで見る気がしなかったことを覚えています。ところが、帰国後ふとしたきっかけで東宝"レミゼ"を見ることになり、そのすばらしさに感動!━━(☆∀☆)━━!!!一挙にファンになってしまいました♪

お話としては、「1本のパンを盗んだために19年間も監獄生活を送ったジャン・ヴァルジャンの生涯」で、最初は卑屈であったバルジャンが、司教の愛を受け、徐々に経済的にも社会的にも成功していく。そして、コゼットという幼い女の子を自分の娘として育て上げ、愛に満たされながら死んでいくという物語です。

テキストを読むと、ユゴーの生涯はかなり紆余曲折を経ており、生まれ落ちた家庭からして、気質的にも政治的にも対立した父母の元に生まれるという波乱を示唆するような生い立ちです。この両親、対立してるならなんで結婚したの?って思うのは多分、現代日本に生まれたからで、ユゴーが生まれた19世紀初頭は、フランス革命を経て旧体制は崩壊したものの、まだまだ世間の常識的には古い体制が残っていただろうから、結婚は、富裕層にとっては財産を守るためのものであり、貧困層にとっては子供を得ることで働き手を増やす手段だったと思う。簡単なbiographyだけど、これを読んでいる限りでは、金銭的には困ったような様子は見受けられず、子爵になり、貴族院議員にまで登り詰めている。反面、妻の浮気など、精神的にはかなり波乱の人生という感じですね。そして、傑作『レ・ミゼラブル』がうまれるに至ったのでしょう・・・。

文学でも歌でも、それを生み出すためには、様々な精神的苦痛も必要なのでしょうか?芸術家とはかくも大変な職業でございます・・・(´・Д・`●)ゞ

※テキストをあらためてみたら、「貧困者たち」に「レ・ミゼラブル」というルビがふってありました。さすがですね!しっくりきますー♪